埼玉中学校公演 シゲさんレポート

2013年11月29日

 

 

 

 

 

あの日の震災を、中学生がどんな風に体感したのか?あれからアッという間に2年9ヶ月が経った今、どんな風に記憶として残っているのか?そして、芝居を見ることで、どんな風に思い出して感じるのか?この芝居が、どんなキッカケになるのか?

以前、パントマイムで、全国の小学校・中学校を回ってた事もあったが、お芝居でというのは初めてで、自分が中学生の時の芸術鑑賞を思い出してみた。舞台の上の人が笑ったり、怒ったり、泣いたり、挙句に歌ったり踊ったりすることに、正直、ちょっとウソくさく感じていたし、内容も覚えてない。

 

この【イシノマキにいた時間】という芝居は、あれ?ものすごく笑うし怒るし、ヨッさんアカペラでアンパンマンマーチ歌うし、365歩のマーチで踊るし・・・あれれ?大丈夫か?中学生に大丈夫か?と、開演前に急に心配になった。大丈夫だったかどうかは分からない。当たり前だが、すべての生徒たちが、こちらが期待する反応だったり、あの頃を思い出したり、感じたりしてたとは思わないが、公演が終わって片付けてる時に、何人かの生徒たちが、直接感想を伝えに来てくれた。その時に言ってくれた『今、見ることが出来て良かったです。』というコトバ。『見ることが出来て』ではなく、『今、見ることが出来て』というのが嬉しかった。

この芝居は、芸術鑑賞という思いはなく、だから『お芝居って楽しいでしょ?素晴らしいでしょ?』というつもりもない。あの頃の石巻や被災した場所で起きたコトや想いを伝えられたらと思っている。

初めての中学校公演で、PTAのみなさんの主催というのも初めてで、公演後、PTAのみなさん、校長先生や学校の先生たちと一緒に給食を頂いたのも、もちろん初めてだった。給食という響きは、とても懐かしかったが、炊き込みご飯が出るなんて、もはや、僕の中での給食感とは別物だった。

 

この日の中学1,2年生は、震災の時は、まだ小学生だった。どんな想いで見てくれたか、どんなキッカケになったかは、もっと先になって分かるんじゃないかと思う。

八幡中学校のPTAのみなさん、校長先生をはじめとする先生方、ありがとうございました。

 埼玉中学校公演 制作レポート

上演後のご挨拶に立つ、三澤さん。
上演後のご挨拶に立つ、三澤さん。

初めての中学校公演は、下北沢でこの作品を観て下さった二児の母、三澤さんの「中学校の芸術鑑賞会で【イシノマキにいた時間】を中学生たちに観せたい!」という想いから始まりました。
震災や石巻にかかわる人たちには、いろんな生き方があるがあるということを多感な中学生に心で感じて欲しいと、この作品を選んで下さったそうです。

 

子供達が、この作品にどう反応するかを確かめるべく、ご友人と一緒にお子さんを連れ来て観劇に下さったこともありました。上演中の子供達の笑いと、話しが進むにつれ真剣になっていく表情を見て、確信に変わった三澤さんは、鑑賞会の内容を企画するために自らPTA役員を買ってでるという行動に。その熱い行動力に、中学校の先生方もPTAの皆さん方も牽引され、この中学校公演実現したのです。

生徒のみなさんがどんな反応をしてくれるか、楽しみでもあり不安でしたが、中学生らしい素直な反応がとても新鮮で、キャスト・スタッフとも今後の学校公演に繋ぐための経験ができたように思います。

公演後は、PTA役員のみなさん、先生方と机を並べての給食タイム。この舞台の感想や給食の思い出話などを伺いながら楽しい時間を過ごすことが出来ました。

八幡中学校の生徒のみなさん、先生方、PTAのみなさん、ありがとうございました。

 

八潮市立八幡中学校公演 550人

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